咬合をマスターすると臨床の幅が広がります。すなわち噛み合わせの問題であったりあごのもんだいであったり不定愁訴だったりを取り除くことができる可能性がより高くなります。
インプラントを用いた治療は歯がない部分の機能回復です。
機能回復とは、顎や口の中、そして口周りの筋肉の調和であり、
咬合(かみあわせ)、咀嚼(かむこと)、会話、審美(きれい)、顔貌(見た目)の若返りはもちらん、人生に生きる希望と自信を回復するお手伝いをすることだと考えられています。
この顎や口の中、そして口周りの筋肉に関する原則を理解すれば、診療のみならず診査診断、治療計画、治療方針に決定的な変革をもたらすことができます。
治療において最も大事なことはCentric relation(中心位)の診査診断と決定です。
中心位とは正しい位置関係にある下顎頭と関節円板が、咬合高径や歯の位置とは関係なく、関節結節の遠心斜面に対し、最上方位にあるときの上下の顎の位置関係を中心位と呼びます。
開口時および閉口時、または有歯顎、無歯顎のすべてにおいて下顎は中心位をとることができます。
すなわちAnterior guidance(アンテリアガイダンス)を獲得することが最も重要であるといえます。
「すべては患者様のために」咬合はすべての患者様に関わること、そしてすべての治療に関与することでありますので、時間はかかりますがしっかりと実践していきたいと思います。